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2050年の低炭素社会に向けて 私たちができること
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風の道(ドイツ/シュツットガルト)

盆地における大気汚染問題の解消

シュツットガルト市は、すり鉢状の盆地の中に立地する都市で、その地形が冬期の冷たい風から街を守っていましたが、自動車の普及等に伴い、逆にその地形が大気汚染物質を対流させることとなりました。
そのため、大気汚染問題の解消を目的に都市計画の策定過程に気象学者を加え、都市気候の調査を行ない、大気の流れを都市計画により制御させることとしました。その後、夏の熱さも問題となり、1980 年代には風向きや風速などを詳細に調査しました。その結果市街地を取り囲む丘陵からの風に着目。この風を市街地に途切れなく導入させるため、風の流れを位置付け、緑地ネットワークや建物形態の配慮といった、いわゆる「風の道」計画を策定することとなりました。

「風の道」計画

イメージ図

シュツットガルト市周辺における気候機能分析マップの例

「風の道」計画は緑地のネットワークを基本とし土地利用計画に位置付けられています。この土地利用計画を基本に、丘陵部から市街地へ風が流れ込むように法的拘束力を有する地区詳細計画によって高さ等の建物形態や配置に規制がかけられています。
「風の道」を位置付け、その維持、保全を行うために、シュツットガルト市では「気候分析図」と「計画のためのアドバイスマップ」という2つの地図を作成しています。
気候分析図は1:25000程度の図面で対象地域内、十数地点の気温や風など様々な気候要素の図化、土地利用や人口密度、大気汚染負荷発生量など各種の基本的空間情報の図化、数値計算や風洞実験による現象の再現という3 つのプロセスを経て収集された情報を統合し、局地的な気候に与える影響により地域をゾーニングし、図化しています。
この気候分析図を基に、都市計画、開発を行なう際に都市気候からみた配慮事項を図化したものがアドバイスマップです。アドバイスマップには、空気の流れを示し、この流れが維持されるような土地利用計画や、気候保全機能が高く保全すべき緑地等が示されています。プランナーは、地区詳細計画を立案する際に、このマップを参照するよう強く推奨されています。