

-- 10月20日に、長崎県諫早市にある長崎日本大学学園の中学・高等学校で開催されたTalk Showとライブの印象はどうでした?
TOMOMI 「エコのことって、あんまり知らなかったので、最初どういう話からイベントが始まるんだろう?ってわからなかったんですよ。でもやまだひさしさんが音楽のライブとエネルギーやエコのことをからめて話をしてくださったので、自分たちにもわかりやすくて。たぶん生徒みんなにもわかりやすかったと思うんですよ」
-- 最初、エコイベントという抵抗感はなかった?
HARUNA 「それは全然なかったですね」
MAMI 「むしろ、呼んでくれてうれしいというか。ほんとうにステージを見るまでは、難しい話をずーっと長い時間聞いていないとならないのかなって思ったんですけど(笑)。私も高校の時に固い感じの話を聞くようなことはあったので。でも今回は、それとは全然違って、面白い話やエピソードを交えていたので、すごい楽しくて、よくわかる。ライブで使っている電気が、まさかグリーン電力だなんて知らなかったし! こういうことで、協力ができるのかなって思えたのがうれしかったです」
-- 今回のTalk Showとライブに参加して、環境問題が身近に感じたとか?
HARUNA 「はい、興味を持ちました。音楽って自分たちが好きでやっていることなので、それでエコロジカルにライブができるということがわかって。これから、どんどんグリーン電力を使ったライブとかやれたらいいな。あと、やまださんがソーラーパネルのついたカバンを持って来ていて。あれ、すごいな!って」
MAMI 「パッと見はわかんないですよね。パネルがけっこうスタイリッシュな感じで、カッコよくついているので。だからカバンも、服とかほかの持ちもののジャマをしてないなと(笑)。使ってみたいですね~」
HARUNA 「ギターのケースにソーラーパネルをくっつけようかな(笑)。いっつも持ち歩いているし」
MAMI 「やまださんが、自分で発電した電気を売ることができるって言っていて、それすごいなって思って。ゆくゆくは、もしかしたらその発電した電気だけで生活できるっていう話も面白いと思いました」
RINA 「レコーディングで使う電力も全部、グリーン電力でできるっていう話を聞いたことがある。それで1回やってみたいなって思いましたね。エコバンドになろうかな~って(笑)」
TOMOMI 「なろう、なろう! ちょっとカンケーないかもしれないんですが、あのイベントの後、ゴスペラーズさんに会ったんです。そうしたらゴスペラーズさんもソーラーを付けていたんですよ! 最近のアーティストはソーラー仕様なのかと思って!(笑)」
4人の話は、なぜか電気やエネルギーに関心が集まっている。ふつうの女子なら、ここまでエネルギーの話題に盛り上がらないのでは?
-- 4人とも『電気を使っている』という実感がある?
TOMOMI 「照明やマイクだけじゃなくてアンプにもつなげるし、いろんなところで意識せずにコンセントにつないでる。それがアカンことではないとは思うけど、すごい使っているんだろうとは思います」
MAMI 「使っているよね~、むっちゃ。ふつう、女の子は1回にこんなに使わないだろうって(笑)」
全員 「うんうん」
【 グリーン電力とは 】
風力や太陽光、バイオマス、小規模水力などの自然エネルギーによって発電された電力。


イベント当日、彼女たちはステージにマイ・タンブラーを持って登場し、曲と曲の合間に、ふつうに使っていた。
-- どうしてタンブラーを使おうと思ったんですか?
HARUNA 「今回使ったのが初めてだったんですね。私たちもふだんペットボトルの水を飲むことが多いです。でも環境のイベントということで、何かお手伝いできることって何だろうなって思ったときに、ペットボトルじゃなくてタンブラーがあるなって」
TOMOMI 「私たちの場合は、水でノドを潤すだけなので、容れ物は何でもいいと思うんです。だから環境のためになるんだったら、タンブラーのほうがいい。今まで使ってきたペットボトルの数を合わせると、すごい数になる。私たち4人もおるから、普通の4倍じゃないですか!(笑) それを変えるだけで、ちょっとだけだけど、ごみが減るとか、何かしらお手伝いになるんなら、そっちのほうがいいな~と思いますね」
-- その後も使っていますか?
HARUNA 「私はコーヒーでも使っていますね。お店で入れてもらったり」
TOMOMI 「ちょっと安くなったりして(笑)」
MAMI 「50円とか引いてくれるんだよね(笑)」
ペットボトルが話題に出たところで、キャップや缶ジュースなどのプルタブ集めをして、ワクチンや車いす交換への寄付をしているという話にもなった。
RINA 「ステージやスタジオとか、ふつうの人よりボトル入りのドリンクを飲むのが日常茶飯事になっているので、集めやすいんですね」
TOMOMI 「一人で集めるのは大変だけど、みんながやるとすぐ集まるので。一人の命が助かるんだと思うと、みんなの力ってすごいなぁと思いますね」
HARUNAもMAMIも二人の言葉にうなづく。彼女たちは、大勢が持つ力が何たるか知っているようだ。


そして、じつは、地球温暖化やごみの問題、エネルギーの問題……。解決するために行動に移していかないとならない問題は、彼女たちが生まれた頃には、すでにあった。自分たちよりも前の世代が、幾年もかけて問題を大きくしてしまったかもしれないことに、自分たちはその問題解決だけをゆだねられてしまっている世代だとは思わないか、聞いてみると……。
全員 「そういのは、あんまりないですね~……」
これまでのなごんだ表情から少し困ったような顔になって、互いの顔を見合う4人。
TOMOMI 「(環境問題は)現在進行形なので」
MAMI 「もうちょっと早くこの問題に、自分たちが目を向けられたらっていうのは思いましたね。今回の話を聞いてから、ですけど(笑)。話を聞くまで、問題となっていることはなんとなく知っていても、自分って60億(人)分の1だからそんな深く考えたりしていなかったです。けど、やっぱり話をちゃんと聞くと、考え方が180°変わる感じになる。深く受け止めなきゃいけないんだなって、改めて思う。『一人がみんなのために』じゃないですけど、自分からまず動いていけるといいなと思いました」
大人のせいにしない。今起きている問題は、みんなで向き合い、考え、行動していきたいと思っているのが伝わってくる。4人というチームで活動をしているからだろうか、一人では力不足な小さな女の子だからだろうか、彼女たちは「みんなの力」を強く信じている。一人では躊躇してしまうことでも、「みんな」とならできる、と。
HARUNA 「ライブに来るときに、ペットボトルじゃなくて、自分のタンブラーを持ってきたり、水筒でもいいと思うんですけど。会場でごみを作らないということを、みんなと一緒にやっていけたらいいなぁ~と思います。SCANDALだけ、自分たちだけじゃなくて、みんなと共有することで、広がることがあると思うから」
RINA 「たとえば学校行っている子だったら、クラスで言い出すのに、『何カッコつけてるの~?』と言われるかもしれなくて、言い出すのは恥ずかしいと思うんです。でもそれは全然恥ずかしいことじゃないし、カッコつけでもない。だから率先して言い出してほしいし、それはいい連鎖反応になると思う。マイ箸も一人でカバンからコソコソ取り出すより、友だちと一緒にやるのもいいと思う! 私たちも、ふつうの人よりは広い範囲にいろんな言葉を届けられると思うので、なるべくいろんなところでちょこちょこやっていけたらといいと思うから、一緒にやって行きましょう~!」
MAMI 「たとえばライブハウスに来てくれる間、待っている間に、少しでもソーラーの何かを身につけてくれたりしてくれれば、電気が溜まったりするんじゃないかと思う。携帯電話のソーラーパネル付きとか、小さな充電器とかあるみたいなので、試しにそういうところから、エコを身近にしていってほしいなと思う。私もソーラー充電器を使っているんですけど、使ってみると実感できることもあるかもしれないので、使ってみてほしいな」
TOMOMI 「さっき60億分の1って出たんですけど、『誰かがするだろう』っていう気持ちはあると思うんですよ。でも60億人全員そうだったら、何も始まらないと思うんです。それやったら、SCANDALから始めて、SCANDALのお客さんに感じてもらって、その人がまたほかの人に伝えて……っていう連携プレイができたらいいなって思いますね。地球は不安不安って言われているみたいだけど、何十年後には、楽しみな地球であるようになっていたいと思います」
少女たちの願いと行動力は、ファンタジーではなく現実味をおびているほど強い。彼女たちの言葉を聞いていると、ちょっとでも役に立つことならやってみる甲斐はあるかもしれない、という前向きな気持ちにさせてくれる。


