

--以前にもやまだひさしさんがプロデュースした『Re-Style Live vol.5』の札幌会場(2008年開催)にも出演しました。やまださんのこうしたエコ活動について、どう思いますか?
LANCE(以下L)「オレは"やまだひさし=環境大臣"みたいなイメージがあるから」
DJ MAKKI(以下M)「(笑)。それは強いっすね~」
L「ひさしさんは、夜中にラジオ番組でふざけたことばかり言っているけど、それはそれで楽しい。そのふざけた感じを、こういった環境問題のムズカシイ話の入り口にしているのか、それとも最終地点なのかは、わからないけど、高校生とか10代の人たちを相手に『今起きている環境問題のことを伝えたい』というのがあるんだな~って思いましたね」
RYO(以下R)「そうですね。オレらが高校生だった時にも、こういったマジメな話もあったんでしょうけど、おカタイい人が説明するんで、聞かない(笑)。そういう高校生の気持ちもわかるんで、やまださんみたいな人が伝えるっていうのは、耳に入るんじゃないかと思いますね」
L「環境の話ってムズカシイじゃないですか? RYOが言ったみたいに、高校生の時って、"自分らvs.大人"みたいな関係というか、敵対心みたいな気持ちがある。その間に立つ"兄ちゃん"みたいな、年齢的には大人なんだろうけど、オレらみたいに一緒にバカをやってくれるアニキみたいな。そういういった存在が伝えるのは、アリなんだなって。でもオレらは、高校生たち10代とバカやっているほうが楽しいんです、マジメな話をするより、そっちは避けて、ラクな楽しい方向へ行きたいんですね。『だけど』というか『だから』というか、ひさしさんがマジメな話をしているのは、悔しいっていうか残念っつーか(笑)。ひさしさんもオレらと同じだと思ってたから(笑)。けど! それがひさしさんじゃなくて別の人だったら、ムズカシイ話の入り口がないんですよね」
最初から、とてもストレートに正直に、自分たちの気持ちや立ち位置を話してくれる3人。大人社会の環境問題に対する対応や行動のネジレも見逃さない。純粋な少年のように問いかける。以前はそのネジレに納得ができなかったとLANCEは話してくれた。
L「正直、2008年の『Re-Style Live vol.5』のころは、環境問題とかエコ活動みたいなものが、自分の中でまだわからない感じがあったんですよね。会場の駐車場に、おエライさんの高級車が停まっていたりするのを見ると、『伝えようとしている側がクルマ乗っちゃうわけ』って思っちゃう(笑)。オレもそうだけど、やっぱなんか、高校生ってそういうところばっか見ちゃうじゃないですか? おカタイ人たちでも、いろんな手法でコトの重要さだったり問題だったりを知ってもらおうと発信していることが大切なのかもしれないけど、オレら単細胞からしてみると、"クルマ"はムジュンしててアウト。高校生や若い子が、大人たちは信用ならないって思っちゃうのは、テレビつけてニュース番組で大人たちが嘘をついていることがわかるから。そういうのが続いてきて、今こうなった。でもその大人たちは『キミたちが変えていかなきゃならないんだよ』って言う。『じゃあそうしてきたのは誰よ?』と言うふうな、ひねくれ言い返しっていうもの、若いとしちゃう。オレもそうだったし」

嘘も方便なく、真っ正直さと完璧さと潔癖さを求めてしまうのは、子どもが持つ大人に対する「憧れ」だからだ。裏を返せば、まだ何もできない自分にはがゆい思いをしたり、情けなかったりといった自己嫌悪があるから。だから環境問題を解決したいと願うなら、もっと完全にと思ってしまった頑な思いがあった。でもこれはONE☆DRAFT3人だけ特有のものではない。みんなも通り過ぎてきたことだ。多くの人は、大人になるにつれて、うまくやり過ごすことを覚えてきただけだ。
L「でもやっているうちに、些細なことなんだけど、些細なことをオレもやってみようと思ったんですよね。ひさしさんがやっているのを見て、すごい重大なことを考えて、『これで世界を変えるんだ』なんてことは考えていなさそうだったから。すごい些細なことを生きている間にやるかって。ちょっと暇だからエコなことやってみようかっていうノリでも……なんかこう、ゼロから、0.1になったりするのかなって思って。ゼロから100%にきれいに変わった! にならなくても、いいんじゃないかと思って。今も、そんな感じなんですよ。オレらにできることってナイけど、タンブラーをグッズにしようかって、そういうふうなことをやろうかっていう気になれたってことですね」
オレ、固かったですね、とLANCEは苦笑い。その後、自分たちのライブ・グッズにタンブラーを販売することに決めたと言う。
L「ひさしさんがきっかけですね、タンブラーを見せてもらって。『Re-Style Live vol.5』のとき、バックステージでメシを喰うときに、ふつうの(陶器の)食器だったんですよね、紙皿とかじゃなくて。そのときにも思った、紙コップをやめてタンブラーにしたら、世界的に変わるのかなって。何万人って集まるアーティストのライブで2時間だけでもすごいペットボトルの量になるのを、それをアーティストだけじゃなくて、来る人もタンブラー使用にしたら、相当ゴミが減るんだろうなって思った。オレら3人だけが『タンブラー使ってます』と言ってがんばるより、たくさんの人が集まるところから、集まった人を巻き込んでタンブラー使用にしていくといいなって。そうしたら自分たち3人は、ライブでタンブラーを使っていたほうがいいよねって、話しました」
--タンブラーは、『Re-Style Talk Show Tour2009』でも使っていました。いつから使っているんですか?
M「2009年のライブ・ツアー限定で作って販売しました」
L「完売だったみたい。ライブ会場でみんなで使うにはいいけど、一人でお店で使うのに出すのが恥ずかしいようなカッコ悪いのはイヤだなって(笑)。家でも使えるように、カッコいいものにしようって話しましたね」
M「基本的に、オレら3人でいるとき以外で、一人でいてもそのグッズを使うかどうかで、デザインとかを決めますね」
L「ライブだからいいけど、会場出たらどうなの? っていうものは作りたくないよね(笑)」
M「それで言うなら、ひさしさんが持っていたソーラーバッグ、あれと同じ発想だと思うんですよね。ふだん身につけるのに、かっこいいしスタイリッシュ、かつエコっていう」
R「それがいいですよね。特に相手が若い子だったりすると。ボクもぶっちゃけ惹かれたのは、あのソーラーバッグだった。『かっこいい、いいなー』って」
納得できないコトに対して、ちゃんとぶつかって、引き寄せて考える。自分なりに腑に落ちたら、行動に移せる――ONE☆DRAFTの3人の足取りは軽快だが、その実シッカリ根付いている。納得したことなら伝えられる、正直な気持ちを言葉にできる……。彼らが投げて来るボールは、いつでも直球なのかもしれない。だから届く、まっすぐに。
RYO「乗っているクルマに『エコ運転』というマークが付いていて。運転している間のアクセルの踏み具合で、そのエコマークが表示される機能がついていた。前は知らなかったんですけど、こうしたライブに出るようになってからは、『このエコマークが出ている間は、オレもエコしているんだ!』って思えるようになったりして(笑)。ゲームのような感覚でやれるのが楽しいですね」
DJ.MAKKI 「僕はこまめに電気を消していますね。というか照明電気は使ってないです」
LANCE「水は、使わないですね~。このメンバーの中で一番水道代、安いんじゃないか? イベントやライブに出ると余るミネラル・ウォーターをもらって来ますから。シャワーくらい? トイレも、ペットボトルを水槽タンクに容れておくから、流すのにも大量にならない。エコ?っていうよりインフラ代の節約でしょうかー?(笑)」
