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2050年の低炭素社会に向けて 私たちができること
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イベントレポート

中小企業が目指す環境と経営の両立とは?

クールアース・デー記念シンポジウム「低炭素社会に生き残る経営」が開催されました

2009年7月15日(水)
日刊工業新聞社

チーム員である日刊工業新聞社とモノづくり推進会議は、チーム・マイナス6%と連携してシンポジウム『クールアース・デー記念 低炭素社会に生き残る経営 ―今から始めるエコアクション―』を7月7日(火)、東京・千代田区の如水会館において開催しました。中堅・中小企業が自社の経営にあたり、事業所や工場、社員への働きかけをどうすればいいのか、ひいては、環境配慮型の企業ブランドや製品開発力を構築するための具体的な方法と実践のヒントを共有するイベントです。

オープニングスピーチとして、斉藤鉄夫環境大臣が登壇。斉藤環境大臣は、地球温暖化防止のために2050年までに全世界のCO2排出量を半分に削減するという目標が世界の共通認識になりつつある中、各国がゼロエミッションに向けて取り組み始めている現状を紹介。その上で、今後日本は高い環境技術力を活かして「環境が経済を牽引する時代」へ変わっていくべきとの考えを示しました。

続いての基調講演では、国立環境研究所 地球環境研究センター 主任研究員の藤野純一氏が「2050年低炭素社会に生き残る企業像」をテーマに、各種図表やデータを交えて解説しました。藤野氏は、低炭素社会実現のメリットとして、(1)安定した気候の下、温暖化による影響の少ない生活ができる (2)資源を節約・有効利用することで資源のない日本にとって資源リスクを小さくする (3)低炭素社会に向けた技術イノベーションおよび社会イノベーションをいち早く創り出したビジネスが世界に役立つ、売れる (4)生活者の視点に立った国土利用、都市計画等の社会変革で安全・安心な暮らしにつながる、の4つを挙げました。

では、日本は低炭素社会を本当に実現できるのでしょうか?藤野氏は、必要なサービスを提供しても、省エネルギー技術の導入やエネルギー効率の改善により、エネルギー投入量は大幅に削減可能で、さらに再生可能エネルギー(太陽光・風力・バイオマスなど)、原子力、炭素隔離貯留を組み合わせたシステムを構築すれば、CO2排出量を70%削減できると説明しました。そして具体的なアクションプランとして、『低炭素社会に向けた12の方策』を紹介し、“低炭素社会への道筋をバックキャスティングで考える”ことの大切さを指摘。藤野氏は、今後はこのような社会変革に対応できる企業が求められ、生き残っていくと述べました。

『低炭素社会に向けた12の方策』についてはこちら

次に、環境省 地球環境局の山本博之氏による特別講演「改正温対法の要点解説~温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度~」へ。平成20年の「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」改正に伴い、企業の温室効果ガス排出量の報告制度がどう変わるのか、改正の要点が説明されました。

パネルディスカッションのテーマは「中小企業が取るべきエコアクション-環境と経営の両立」。中小企業は社員や部門、ひいては関連企業に対し、省エネの活動をどのように浸透させていけばよいのか。実際に省エネ・CO2削減を成功させた企業・団体からパネリストとして、国立環境研究所 シニアスタッフの竹内正氏、環境経営総合研究所 代表取締役社長の松下敬通氏、黒龍堂 貸ビル事業部の間中昭司氏の3名を招き、議論が展開されました。

最後に、閉会の挨拶に立った日刊工業新聞社 取締役社長の千野俊猛氏は、自動車の大衆化の先駆けとなったT型フォードが登場して100年が経った今、自動車業界が大きな曲がり角を迎えていることを例に挙げ、日本のこれからのモノ作りは低資源・低消費を現実化していく必要があると語りました。

なお、会場にはチーム・マイナス6%による『低炭素社会に向けた12の方策』を解説したパネルを展示。来場者の皆さんの注目を集めていました。

オープニングスピーチに登壇した斉藤環境大臣。企業の環境と経営の両立を、
各省庁と連携しながら環境省が引っ張っていきたいとの意気込みを述べました

国立環境研究所の藤野純一氏は「2050年低炭素社会に生き残る企業像」をテーマに基調講演

環境省の山本博之氏。平成21年度排出量から、事業者・フランチャイズチェーン単位での報告になるなど、温対法改正に伴う新制度について解説しました

パネルディスカッション「中小企業が取るべきエコアクション-環境と経営の両立」。
司会進行を務めた日刊工業新聞社 論説委員の山崎和雄氏

パネリストとして参加した国立環境研究所の竹内正氏。ESCO事業の導入(空調負荷の削減、熱源の高効率化、熱搬送動力の低減など)や、高効率冷凍機、夜間蓄電システムの導入などでCO2削減に成功

環境経営総合研究所の松下敬通氏。廃棄紙を主原料にした緩衝材や断熱材、プラスチック成型品の代替製品などを開発し、CO2削減に貢献

黒龍堂の間中昭司氏。テナントビルの省エネ化を進めてCO2削減に成功すると同時に、環境対応という新しい価値をプラスすることで、ビルのバリューアップに成功

閉会の挨拶をする日刊工業新聞社 取締役社長の千野俊猛氏

会場には『低炭素社会に向けた12の方策』のパネルが展示されました

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