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イベントレポート

低炭素社会に向けたレストランの形とは?

CO2を大幅に削減する、デニーズ初のエコ実験店舗がオープン!

2009年8月19日(水)
セブン&アイ・フードシステムズ

チーム員であるセブン&アイ・ホールディングスは、2008年6月に「環境宣言」「地球温暖化防止に関する基本方針」を策定し、グループを挙げてCO2排出量の削減、省エネルギー施策の実施など、低炭素社会の実現に向けて取り組んでいます。その一環として、フードビジネス部門を担うセブン&アイ・フードシステムズは、光・風・緑を感じる“やすらぎとくつろぎ”のある上質なレストランをコンセプトに、最新の環境配慮型設備を導入したCO2排出量削減のトライアル店舗「デニーズ 検見川店」を7月27日(月)、千葉市にオープンさせました。

デニーズでは以前から、オール電化厨房の設置など、CO2削減を基軸とした環境対策に力を注いできましたが、環境問題に対する社会的責任の高まりや低炭素社会の構築に向けた各方面の動きに対応するべく、既存の検見川店の建て直しを機に、新たなエコ実験店舗としてオープンさせたものです。新・検見川店には次のような、地球環境に優しい様々な設備が導入されています。

(1)  セブン&アイ・フードシステムズとしては今回初めて、ソーラーパネルを店舗の屋根や駐輪場の屋根に設置し、太陽光発電による電気を客席や厨房内の照明として利用。発電量は店内レジカウンターに設けられた表示パネルで見ることができます。また、太陽光発電装置一体型の外灯とインサインは蓄電設備付きで、昼間に貯めた電気で夜間の明かりを賄っています。

(2)  大気中の熱を利用した給湯システム「業務用エコキュート」を導入。高効率のヒートポンプにより、従来のプロパンガス給湯機に比べCO2排出量を約86%削減。

(3)  店内や看板に使うすべての照明に、省電力・長寿命のLED(発光ダイオード)を採用。蛍光灯やハロゲン球を使っていた店内照明と比較して約44%、蛍光灯やネオン管を使っていた看板照明では約47%のCO2排出量削減効果を見込んでいます。すべての照明をLEDに切り替えたのは新・検見川店が初めてです。

(4)  空調システムに、従来より省エネタイプのビル用マルチエアコンを採用。うち1台には自動清掃機能付きタイプもテスト導入しました。空調での省エネルギーを徹底追及することで、約36%のCO2排出量削減効果を見込んでいます。

(5)  従来の燃焼式厨房から、IH調理器をはじめとするオール電化厨房に変更し、CO2排出量を約12%削減の見込み。電化厨房は、燃焼に伴うCO2の排出やスス・水蒸気などの発生が少ないため、従来より快適な厨房環境が維持でき、「火を使わないので従来の厨房より良い」「掃除がしやすい」など従業員からも好評です。

(6)  雨水を溜め、除菌ろ過して空調室外機に噴霧したり、屋根に散水することで夏季の空調負荷の低減に役立てています。

(7)  トイレに節水型の最新衛生陶器を採用し、1回あたり10リットル流していた水を5.5リットルに低減。トイレの水使用量を従来より約45%減らします。

(8)  客席の窓にペアガラス(二重ガラス)を採用し、さらに高断熱の建材を使用した店舗設計で空調負荷を軽減。

(9)  外壁に25%廃材再利用のサイディング(外装材)を使用。また、ほとんどのタイルはグリーン購入法適合商品を選定するなど、環境に配慮した建材を使用。

セブン&アイ・フードシステムズは、このような取組によって、旧検見川店と比較して約40%のCO2排出量削減を目標とし、「地球にやさしいレストラン」を目指しています。また、今回の検見川店を実験店舗として位置づけ、データ蓄積、結果分析を続け、他店舗に導入する機器の選定など、今後の店舗運営における環境問題への取組につなげていくとのことです。

執行役員 店舗開発部・店舗施設総括マネジャーの松本隆盛さんのお話によると、CO2削減のためにできることは何でもチャレンジしようという方針のもと、「エコ」トライアル店舗第1号として新・検見川店をオープンさせたとのことです。CO2排出量を抑える設備を導入するにあたり、メーカー側の協力もあったようで、例えば照明に採用したLEDは、単に消費電力が少ないからというだけでなく、飲食店の照明として料理が持つありのままの色を正確に出せるよう改良してくれたおかげで導入できた。またソーラーパネルについては、今後コストが下がることが他店舗への導入の鍵になる、と話してくださいました。

検見川店店長の橋本博考さんに伺ったところ、店内の照明がLEDになっても明るさなどは以前と変わらない印象で、お客様からは料理が美味しく感じる、という声もあった。また、レジカウンターに設置されたソーラーパネルの発電量表示パネルを見て、環境やCO2削減に興味を持つようになった子どものお客様もいらっしゃったとのことです。

今回の新店舗を建てる際に最も力を注いだのは、照明を活用した店内の雰囲気づくり。LEDの種類の選定や配列を工夫することで“適光適所”を心がけ、テーブルは全体的に明るくし、壁面はピンポイントで明るくするなどメリハリをつけることで、照明が生み出すデザイン性にこだわりを持たせたことが、お客様にも感じていただけたようで、評判も良いとのことです。

セブン&アイ・フードシステムズをはじめとする、セブン&アイ・ホールディングスの事業会社が排出するCO2の約90%は、店舗運営に欠かせない店内照明や看板、空調の電気使用によるものです。近年、お客様ニーズの多様化にともなって、店舗数の増加や店舗の大型化の傾向にありますが、これらに比例して環境負荷が増大してしまわないよう、各事業会社では新店オープンや既存店の改装に合わせて、省エネルギー設備の積極的な導入を進めており、今回の新・検見川店はそのモデルケースとして大きな役割を担っているとのことです。

エコトライアル店舗としてオープンした、デニーズ 新・検見川店。看板の照明にもLEDが使用されています

店舗の屋根と駐輪場の屋根に設置されたソーラーパネル。特に発電効率の高い製品を導入したとのことです

太陽光エネルギーによる発電量はレジカウンターに設置されたパネルにリアルタイムで表示されます

日中ソーラーパネルで発電した電気を夜間に利用する、蓄電設備付きのインサインと外灯

LEDを使用した店内照明。LEDは発光時に熱をほとんど出さないので、店内の温度上昇を抑えることができ、空調などの省電力とCO2削減に貢献します

LEDは直進性が高いため、照らす対象物に応じてLEDの配列を工夫。天井に二列に並んだLEDのうち、右側は真下のテーブルを照らし、左側は壁面を照らしています。テーブルは全体的に明るくし、壁面はピンポイントで明るくすることで店内を暗く感じさせない工夫がなされています

料理が持つありのままの色を表現できるよう、テーブルを照らすLEDの選定には特にこだわり、改良を重ねました。料理にツヤが出て華やかさも生まれています

オール電化の厨房。電化厨房は、調理に必要な燃焼力を十分保ちながらトータルエネルギーを削減できるため、既に全国約80店舗のデニーズに導入されており、今後も順次拡大予定。天井の蛍光灯のように見える照明も特注のLEDです

高効率な給湯を実現した業務用エコキュート。大気の熱を自然冷媒(CO2)で吸熱・圧縮して高温にし、その熱で水を沸きあげるという仕組みです。お湯はタンクに貯められ、食器洗浄機などに給湯します

雨水再利用散水システム。店舗の屋根に降った雨水が配管を通じてタンクに溜められます。設置されたパネルを見て、この取組に関心を持ったお客様もいらっしゃいました

除菌ろ過した雨水を屋根や空調室外機などに散水し、夏場の空調負荷を低減します。屋上の散水ノズルは効率性を考え、風で流されないよう、上向きではなく水平に散水できるものを探したそうです

客席の窓は全てペアガラス。空調の負荷軽減に役立っています

水の使用量を大幅に減らした節水型のトイレを設置

執行役員 店舗開発部・店舗施設総括マネジャーの松本隆盛さん(左)と検見川店店長の橋本博考さん(右)

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